RAZZLE DAZZLE

『RAZZLE DAZZLE』の概要

『RAZZLE DAZZLE』（ラズル・ダズル）は、日本のロックバンドBUCK-TICKが2010年10月13日にリリースした17枚目のオリジナルアルバムです。前作『memento mori』から約1年8ヶ月の間隔を経て発表された本作では、メンバーが新たなバンドサウンドの構築を目指し、様々な音楽ジャンルを取り入れています。アリオラジャパンからリリースされ、当時の音楽シーンに新しい風を吹き込みました。

制作背景

本作において、今井寿は『memento mori』がこれまでの集大成的な作品であったことを痛感し、それを踏まえて異なるアプローチを試みました。具体的には、映画『シカゴ』のミュージカル的な要素や、ダンス・ミュージック、80年代サウンドの影響を受けた音作りが行われています。こうした試みは、BUCK-TICKの音楽的進化を示す一端となっています。

アート・ワークと特別仕様

本アルバムのアート・ワークは、宇野亜喜良によって手がけられ、視覚的にも楽しませてくれる内容です。初回生産版においてはBlu-spec CD仕様が採用され、インタビューや「独壇場Beauty」のPVを収めたDVD、さらにポスターが同梱された特別パッケージが提供されています。このような豪華な仕様により、ファンにとって特別な一枚となっています。

さらに、2017年11月7日にはデビュー30周年を記念し、全曲リマスターされたブルースペックCD2と紙ジャケット仕様で再発売されるなど、長きにわたって愛され続けています。

収録曲

下記に収録されている曲の概要をまとめました。全曲において、BUCK-TICKによるアレンジがなされており、音楽的な凝り方が随所に垣間見えます。特に、先行シングル収録曲はCUBE JUICEが手がけた大胆なアレンジが施されています。

• - RAZZLE DAZZLE FRAGILE: 今井が「怪しい芸術家が集う秘密の会」をイメージして制作したインスト曲。
• - RAZZLE DAZZLE: 歌詞のテーマは受精であり、ライブパフォーマンスではCG効果による視覚的演出が行われています。
• - 独壇場Beauty -R.I.P.-: 28thシングルのアルバムバージョンで、サビのコーラスがLAZYgunsBRISKYのLucyに変更されています。
• - 羽虫のように そして 妖月 -ようげつの宴-: 29thシングル「くちづけ」のアルバムバージョン。
• - BOLERO: ダンスミュージックの要素を取り入れたリズミカルな楽曲。
• - Django!!! -眩惑のジャンゴ-: ラテンビートを融合し、ファンタジー要素を強調した歌詞が特徴です。
• - 錯乱Baby そして PIXY: 今井と星野がともに新しいスタイルを追求して作り上げた楽曲です。
• - くちづけ -SERIAL THRILL KISSER-: 29thシングルのアルバムバージョン。
• - 月下麗人: アニメ『屍鬼』のために書き下ろされたエンディングテーマ。
• - 夢幻 と TANGO Swanka: コーラスを今井と櫻井で共作した楽曲。
• - Solaris: 最後を飾るにふさわしいドラマチックなトラックです。

参加メンバー

アルバムには、メインのBUCK-TICKメンバーに加えて、サポートミュージシャンも数多く参加しており、より多彩なサウンドを生み出しています。櫻井敦司（ボーカル）、今井寿（ギター、エレクトロニクス）、星野英彦（ギタリスト）、樋口豊（ベース）、ヤガミトール（ドラムス）といったメンバーが集結しています。サポートとして横山和俊がキーボードを担当し、CUBE JUICEによるプログラミングも含まれています。

結論

『RAZZLE DAZZLE』は、BUCK-TICKの音楽的探求と進化を象徴する重要なアルバムです。新しい音楽スタイルに挑戦し、ファンを惹きつけ続けるこの作品は、今後のBUCK-TICKの活動にも大きな影響を与えることでしょう。

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